水中の世界を見つめてきた仲間達が、経済の発展と反比例するように水中世界が痛んでいる様子に憂慮をしてきました。
この状況に、水中環境の保護を目的に、2004年環境保護活動ダイバーの会を発足、活動を通して水中環境問題に社会全体が目を向けていただくことを目的として、現理事長田中律子の発案により、2006年非特定営利法人「アクアプラネット」を組織しました。
私たちが行うサンゴ再生の方法は、企業や個人の方からの支援によって行う、サンゴの苗の植え付け再生事業です。
サンゴ再生は自然環境の回復です。
自然環境の改善には私達一人一人の力が必要です。
自然の力は偉大です。私たちの活動が自然保護の意識が芽生える一つのきっかけになればと思います。
今後も皆さんにお力をお借りし、自然環境は勿論のこと社会環境等の保護、啓発活動を行っていきたいと考えています。
サンゴは、卵から育てる有性生殖という方法と、サンゴの断片を利用しサンゴを増やす無性生殖という2つの育て方があります。
私たちの取り組みは、誰でもサンゴを育てることが目に見える形でできる、無性生殖の方法にこだわり活動しています。
自然の力は偉大です。
私たちの活動によって自然の状態でサンゴが生きていける環境を整えていくことは不可能だと思います。
活動が皆さんの目に留まり、少しで多くの方が環境のことに目を向けていただけるようにしていくことが使命と考えています。
無性生殖で行う方法ですと、最初のサンゴの大きさにもよりますが、おおよそ3~4年程度で卵を産める大きさまで育っていきます。
自分達が作った苗が育って行く過程を身近に感じ、育てたサンゴの産卵を見ることも可能です。
育てるには、育成環境は重要な課題の一つです。
育てて行く過程に自分がかかわっていることや、育つ環境のことを意識できることが、無性生殖の大きなメリットだと考えています。
勿論、有性生殖などを無視することではないことをご理解ください。
個人でこつこつと積み上げてできることには限界があります。
サンゴ礁の再生を目指す活動は、ダイバーが一つひとつ水中に移植(養殖)しします。
それには、多くの方の協力が必要となります。
サンゴの再生には多くの資金も必要とします。
この活動を継続するために我々は企業サンゴ畑、個人応援畑でサンゴ養殖を行いっています。
・地球温暖化対策機能
・自然の防波堤
・漁場の維持機能
・美しい海守る機能
サンゴ礁は多様な生物の生活場所や酸素の供給源としても、熱帯雨林と同様の重要な働きをしています。
そもそもサンゴというのは小さな虫の仲間です。そのサンゴ虫は分裂や出芽という方法や、初夏から夏にかけての産卵(精子と卵子の入ったカプセルが海水中に放出され、受精が行われる)により増殖されます。産卵から数日から数週間経ったプラヌラと呼ばれるプランクトン状態のサンゴの赤ちゃんは、サンゴの折れた枝などの住処(すみか)を探し落ち着きます。
その住処から触手を伸ばしてプランクトンなどをつかまえて栄養にしています。
サンゴの体内には褐虫藻と呼ばれる単細胞の藻類が共生しています。
サンゴは動物なので酸素を吸収し二酸化炭素を排出しますが、褐虫藻は植物の葉緑素と同様に二酸化炭素を吸収し光合成を行い酸素を放出します。(サンゴの二酸化炭素吸収率は、1㎡あたり約4kg/年位もあります。)
サンゴは、褐虫藻が作り出す栄養分を取り込み、二酸化炭素とカルシウムを体内に貯蔵し石灰質の骨格を作ります。
そのことで、南の島の天然の防波堤としての役割。生物の住処の役割それは、海中世界だけでなく地球環境にとっても大きな役割をしています。